2024年冬季は充分な夏山経験をお持ちの皆様に、冬山特有のリスク、地図読み、気象、雪崩、歩行技術、非常時対策などの基礎的なトレーニングを担当させていただきました。
<気象>
・冬型の気圧配置を理解する ・南岸低気圧を理解する ・冬の天気サイクルを理解する
<雪崩対策>・ビーコンを使えるようになる(基本機能、ビーコン チェック、捜索)
・雪崩地形の判別(雪崩地形、直接証拠の判別) ・グループマネジメント
<行動計画>
・ルート計画、行動時間、エスケープルートの計画
<歩行技術>
・エリアと天候に合わせた装備計画、行動計画 ・レイヤリング、防寒、アイウェアの選定
<ナビゲーション・地形図>
・雪上での現在地特定・ルートファインディング(轍を過信しない)
・積雪、トレイルに合わせた用具選定(クランポン、ワカン、スノーシュー、ストック、ピッケル) ・耐風姿勢 ・ビバーク(ツェルト設営、雪洞設営)
STEP1は東信エリアの名峰、黒斑山。
お客様は本格的な雪山登山はほぼ初めて。初回講習ではフラットフッティングと雪山でのペース配分、安全な昇り降りにフォーカスしました。
元々、夏山では早いペースで歩かれる方なので夏山歩き方からスイッチするのがなかなか難しく、肚落ちしていない様子。STEP2に課題持ち越し。
<気象>
山行ミーティングでも予測した、前日の冬型気圧配置で降雪があった。
お昼前、高気圧の前面がかかり、北側から寒気が流れ込み少量の降雪。
トーミの頭下の鞍部では強い西風が吹き抜け雪が舞った。
お客様にとって初めて雪山を感じていただくことができた。
その後、高気圧本体により次第に晴れる。
<地形図>
・尾根が痩せ始めたところ体感で気づくことができた
・地図の構え方→整地
・進行方向の構え方→ベアリング
<歩行>
・アイゼンの紐きり、確実な装着
・スタンス(脚の左右幅)広くとる
・特に雪山の場合、登降共にゆっくりと荷重移動して確実に
→多分一番苦手、かつはら落ちしていない
<植生>
・ダケカンバ、シラカバ、カラマツの特徴
・植生遷移とは?
<雪崩対策>
・ビーコンチェックの実施